堀 淳一氏のお名前は，地図好きの皆さんはもちろんご存じかと思いますが，後年，エッセイストとして名を馳せることになる著名な文化人のお一人です．地図と鉄道を絡めた著書も多く見られますが，それもそのはず，本誌創刊まもないころ，執筆陣のお一人として名を連ねておられました．もちろん地図，地形図をきっかけとした随筆スタイルは当時から確立され，海外記事であっても，文頭には地図から想像した各地のもようが描かれ，そして現地へ赴くという紀行仕立てとなっていました．
地図を見ながら移りゆく車窓を眺めるという，堀氏ならではの紀行，随筆をご堪能ください．