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2019-06-01

【鉄道ファン図書館】6月新規公開図書のお知らせ


創刊号から順に公開するレギュラー分は,1966年後半(1966.7~12)の6冊です.また,人気の高かったセレクト分は,国鉄時代に発行の3冊(1977.4,1978.12,1986.12)とJR化後に発行の3冊(1991.12,1992.2,1999.6)です.

■レギュラー公開分のトピックス
1966年7月号は,当時としては珍しく表紙に「北海道特集」と銘打たれ,誌面の多くが北海道に関連する内容で占められています.函館本線電化前の道内電化に向けた考察(国鉄北海道支社長)や新線計画など,とても興味を引くテーマが見られるほか,新青函連絡船(1964年5月営業開始の津軽丸形)の紹介,堀 淳一氏による「地図から見た鉄道」に加え函館本線の撮影地ガイドなど,近年の北海道特集同様に多面的な誌面構成で,当時の北海道を知る上でとても貴重な一冊と言って間違いないでしょう.
 また,1966年10月号には新幹線が写真作品としてグラフページに登場,続く11月号では,信越本線に誕生した特急“あさま”など,10月ダイヤ改正(41.10改正)の動きを細かく調査したページを設けました.
 さらに連載として,1966年7月号から久保田 博氏の「ファンのための鉄道車両工学」が始まったほか,後年,JR九州の初代社長となる石井幸孝氏のヨーロッパ鉄道アラカルトなど,さまざまな角度から鉄道を楽しめる内容が盛り込まれています.

■セレクト公開分のトピックス
1970年代後半になると,本誌は単行本に勝るとも劣らない巻頭記事(特集)を展開する構成となりました.今回のセレクト公開分,国鉄時代の3冊はいずれも誌面の約半分を締める大特集が特徴で,1977年4月号と1978年12月号では,都市圏の他線区間,通勤形電車を扱った内容です.いずれも現在と比較するとその変貌ぶりに驚かされます.
 1991年12月号は,まもなく営業列車としてキハ80系が消えることから(“南紀”の終えん間近),キハ181系を含めた特集いたしました.運用・車両の両面からとらえたほか,国鉄が1960年,キハ80系“はつかり”の運転開始を機に,外国人向けに作成した同系を紹介する英文パンフレットを別冊付録といたしました.そして,1992年2月号巻頭の「お召機EF5861」は,平成に入ってからお召の運転がまだ行なわれていなかったころ,それを期待しての特集号です.貴重な記録とカラー写真を集めました.はたして令和のお召列車はどのような形態になるのでしょうか.
 そのほか,“カシオペア”用客車の新車ガイドと,短絡線ミステリー特集の2回目などが含まれた1999年6月号など,6月公開分も見どころ満載です.


■「交友社 鉄道図書館」からの移植コンテンツ
○'74 国鉄車両配置表
 国鉄時代,単行本として刊行した「車両配置表」です.
 すでに公開中の68~73年と86年版ともにご利用下さい.

○100年の国鉄車両2
 日本の鉄道100年を記念して,当時の国鉄が編集した歴史的車両の一覧書です.
 全3冊のうち「1」は客車・貨車です.
 1872年新橋~横浜間開業時の客車・貨車から,ブルートレイン・12客車・14系客車、初期のコンテナ車まで.さらには私有タンク車や雪カキ車,操重車までを形式写真付きで網羅しています.

以上をお楽しみ下さい.