メールマガジン
2020-08-01
【鉄道ファン図書館】8月新規公開図書のお知らせ
■8月1日新規公開分のご案内
創刊号から順に公開する「国鉄月号順」は1973年10~12月号と1974年1~3月号の6冊,JR化後の各号を順に公開する「JR月号順」は1992年11・12月号と1993年4~7月号の6冊,合計12冊です.
■国鉄月号順のトピックス
「SLブーム」も末期,情報収集を誌面に頼っていた当時のこと,74年3月号には蒸機残存各路線のダイヤグラムを収録し,該当列車は赤色で区別して使用形式も記載.数が減ったとは言え定期列車にも多数が運用されていました.その中でも,48.10改正で復活した急行“日南3号”のC57けん引は,当ブーム最末期のプレゼント,誌面には「沿線はすべて絵になる」という撮影ファンに向けた言葉も見られます.いっぽう,73年10月号の巻頭を飾ったのは381系“しなの”の営業開始のシーン.現役の381系は後年増備されたグループではありますが,伯備線には同じ381系が今も活躍中です.45年あまり前の誌面には,過去のことばかりが載っているわけではなく,今に通じる話題も各所に見受けられるのです.
■JR月号順のトピックス
今回公開の6冊は,さまざまなパターンの特集展開をご覧いただけます.まず92年11月号は,ビジュアル解説を得意とするフリーランスプロダクツのまとめ.12月号は地域別特集として787系登場に沸くJR九州を取り上げ,93年の4・5月号では2ヵ月連続して103系の単一形式特集を.続く6月号では王道の特急車(気動車)をテーマとしました.さらに7月号では時の新形である255系を,その企画から製造までを追った現場潜入ルポを扱いましたが,これは独占取材として他メディアからも注目されたものでした.また,93年5月号に収録の新車ガイドは,その後のJR東日本の車両づくりの根幹となる209系を取り上げています.これは一見の価値があるでしょう.
■「交友社 鉄道図書館」からの移植コンテンツ
○[機関車] > [機関車の構造 及 理論〔上巻〕]
昭和7年に交友社から初版が発行された書の,昭和31年改訂増補第22版です.機関車工学会の著書となっています.発行年代と版数から,国鉄蒸気機関車の製造が終わり,その総括の書となっていることがわかります.今月公開するのは上・中・下の三冊に分かれたうちの上巻で,本文だけで633ページある大書です.来月以降,中巻・下巻も順次公開を予定しています.