メールマガジン

2020-06-01

【鉄道ファン図書館】6月新規公開図書のお知らせ


■6月1日新規公開分のご案内
創刊号から順に公開する6冊「国鉄月号順」は1972年9月号から1973年2月号までの6冊,また,JR化後の各号を順に公開する6冊「JR月号順」は1990年後半の6冊となります.

■国鉄月号順のトピックス
「SLブーム」の盛り上がりは今回も継続しており,とくに1972年10月に迎えた鉄道100年記念行事に関し,梅小路蒸気機関車館の開館をはじめ,全国各地を蒸機が記念走行,このもようが1973年1月号に掲載されています.イベントに集まりそれを見つめるファンの視線は,最近始まったものではありません.かつては今よりもさらに熱く鉄道(蒸機)が支持されており,当時の様子が誌面から伝わったてきます.その蒸機一色の中で,1972年12月号に掲載された磁気浮上リニアモータカーにも注目してください.後年,宮崎県日向市に建設される実験線でテスト走行が繰り返される宇宙船のような車両が,蒸機が現役で活躍するこの時期に早くも誕生していました.そのほか,183系や貫通形のクハ481-200の新車ガイドなど,いずれも引退してしまい,面影すらなくなってしまった車両たちの初々しい姿がご覧いただけます.

■JR月号順のトピックス
今回は1990年後半の6冊です.1990年6月号は251系“スーパービュー踊り子”の運転開始に合わせた特集テーマです.それから30年後の今年,251系は引退し,田町電車区跡地の一部は高輪ゲートウェイ駅に生まれ変わりました.これらとの対比もご覧いただけるかと思います.ちなみに,2020年3月号では,E261系“サフィール踊り子”の試乗記,「思い出の東京機関区」特集を巻頭に収録しています.また,1990年7月号の特集は現在,年鑑としても人気の「車両ファイル」ですが,「file(ファイル)」と名の付くタイトルはこれが最初です.当時の宮田編集長が,書類ケースとその見出し(タブ)から着想を得たもので,パソコン時代に多用される「ファイル」という言葉が原点ではありませんでした.


■「交友社 鉄道図書館」からの移植コンテンツ
○[国鉄 取扱基準規程] > [目でみてわかる 運転取扱規程技術 図典]
 昭和43年に国鉄東京鉄道管理局運転部調査課の職員によってまとめられた,運転取扱に関する,法規と技術についての参考書.趣味的にも興味を持たれやすい列車ダイヤやけん引定数など様々な用語を,写真や図を多用して,分かりやすく説明しています.

○[機関車] > [新訂増補 鮮満機関車]
 昭和14年に交友社から初版が発行された書の,昭和17年新訂増補版です.当時,日本統治下にあった朝鮮総督府鉄道と南満州鉄道の機関車について記した技術書.もちろん,「あじあ」号を牽引したパシナについても掲載されています.